北アイルランド留学日記

2020年10月3日、コロナ禍のなかで渡航して、語学留学をした記録です。

オンライン授業開始

 今日から2週間、すべての授業がオンラインに切り替わりました。この学校はOffice365を導入しているので、teamsを使ってのライブレッスンです。学生はカメラオフ、音声ミュートで参加です。授業の進め方としては、先生がスライドやビデオを使いながらレクチャーをして、合間に質問を投げかけてきます。当てられた学生は、マイクを入れて答えます。

 私の参加しているクラスは9人と少人数なので、全員、必ず一回は喋るチャンスがあります。どの先生も積極的な参加を歓迎しているので、私はよく挙手して自分から話しています。今日は2人の先生の授業を受けましたが、どちらもオンラインによく慣れていて、全員に目配りしながら進めていくので「あれ?意外と快適だな」というのが感想です。

 休み時間はwechat*1でクラスメイトとテキストでおしゃべり。実は私は先週の金曜日に、クラスメイトに「私たちは学校で会えなくなるから、連絡先を交換してずっと関係を繋ごう」と呼びかけて、全員が参加するグループを作っていたのでした。私だけ、別の宿泊施設に移るし、「孤立してはいかん」と先手を打っていたのです。これのおかげで、クラスメイトが「どこで授業が開かれてるかわからない!」とパニックになっても、自分たちですぐにチャットでやりとりして誘導することができます。学生の自治は大事。

 そのグループで、クラスメイトのMに「英語のコミュニケーションが上手くて羨ましい。どうやって学んだの? 教えて!」と質問してみました。Mは教員の「How are you?」という問いかけにも素早く「Good! How about you?」と答えて、キャッチボールが自然にできています。教員に質問をするときにも、「少し聞いてみたいことがあるんですか」というような表現を使うのです。そのやり方がとてもこなれていて、「私もそうなりたいなあ」と思っていました。私とMの話に、Hも「私も気になってた」と乗ってきます。そして、Mからの衝撃のお答えが。

「実は2年間、イギリスにいたんだよね。そのときは全く勉強してなかったんだけど」

 あああ、やっぱり「慣れ」の問題かあ、と納得してしまいました。もちろん、Mはオープンで、他人に親切なので彼の社交的なパーソナリティに依るところもあるとは思いますが……でも、とにかく慣れるしかない。Mは「Britishに接するときに気をつけるのは、自分は相手に関心があると表現して、礼儀とリスペクトを欠かさないことだよ」と教えてくれます。加えてMが押してくれたのは、教員の問いかけに、「Yes」で終わらないで、追加の情報を入れること。「ああ、確かにそうだ!」と思いました。でもこれって、頭でわかっても、なかなか体は反応しません。最低限の返答して黙り込んでしまうことが多いです。それでも、休み時間のあとの授業で、クラスメイトはみんな心なしか「追加の情報」を入れようと努力してる雰囲気を感じたし(私の読み込みすぎ?)、wechatでのやりとりはいい情報共有だったんじゃないかなと思います。

 そんなこんなで、滑り出しの初日は上々でした。この状況がいつまで続くのか……? 私が心配してもしょうがないですし、どう考えても大変なのは運営スタッフと教員(そして政治家)なので、「早く対面授業が再開しますように」と祈りながらオンラインで頑張りたいと思います。

 しかし、今週はひたすら雨。明日は少しマシみたいだから買い物に行こうかな。お引っ越しをして、快適な部屋に移ったので、ひとりで静かに勉強する日々も悪くはないなあと思っています。

*1:中国のSNSサービス。日本のLINEに似ています。ヨーロッパではWhat's APPがよく使われているのですが、私たちのクラスはチャイニーズが圧倒的に多いのでwechatを採用。ステッカー(スタンプ)も可愛いし、翻訳も素早くできるのでなかなか便利です。