オンライン授業の1週間
ようやく、オンライン授業の1週間目が終わりました。教員も学生もくたくたになった1週間でした。
私の発見は、「教室で双方向のコミュニケーションを取る先生ほど、オンライン授業で苦労する」ということです。全員に話すように心がけ、積極的に学生に語りかけて、言葉を引き出そうとする先生ほど、進行に手間取ります。その結果、授業は緊張感がなくなり、学生の側も言葉少なになります。「さあ、もっと話して」と言えば言うほど、学生は言葉少なになっていき、テンションは下がり、教員も学生もつらい時間に。
逆に今日の「ボキャブラリー」の授業を担当している先生は、ふだんの教室では一方的にまくしたてています。そして、オンラインで変わらずすごい勢いでベラベラ喋り、積極的に発言する学生とは長々と喋っています。私は心の中で「これは特定の学生しか参加しないパターンでは……」と思っていると、なんとほかの授業ではほとんど発言しない学生が、突然、会話に割って入ってきたのです。他の学生もぽつぽつと話しています。なんで??先生がマイペースなので、学生も構えずに話に入っていけるのでしょうかね。
これが授業の面白いところです。教員のやる気や工夫がそのまま学生に伝わるわけではありません。思い通りにはいかないものです。今日の授業がうまくいったのは、偶然の誰かの発言が良かったのかもしれないし、話題が良かったのかもしれない。なんなら、天気が良かったのかもしれないし、朝ごはんが美味しかったのかもしれない。何が理由で授業がうまく転がるのかは、実際はよくわからないのです。
ところで、私はまるで第三者が観察しているかのように、この日記を書いていますがそういうわけではありません。ちゃんと学生として参加しています。でもオンラインって、気を抜くと本当に「第三者」として眺めてしまいますね。記録を残す分には便利なのですが。