北アイルランド留学日記

2020年10月3日、コロナ禍のなかで渡航して、語学留学をした記録です。

オーモーパークで朝の散歩

 日曜日は午前中だけ晴れるようだったので、近場で朝の散歩をすることにしました。コーヒーを保温マグにいれてリュックに詰めて出発。朝のシーサイドは晴れていてきれいでした。

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 今日もラガン川沿いを歩いてどんどんと北に上がっていきます。

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 対岸に渡って、オーモーパークへ。ここは市民公園になっていて、犬の散歩をしている人がたくさんいました。ベルファストは犬連れの人が多いです。そして、犬がちょっとアホっぽいところが可愛いです。たとえば、ドイツだと犬はたいていきちんとしつけが行き届いていて、リードがなくても飼い主の横をぴったりと歩きます。ところが、ベルファストの犬は、こちらを見つけると「なになに?」と近寄ってきたり、「歩きたくなーい」とうずくまったり、飼い主を困らせています。私が子どもの頃、一緒に暮らしていた犬もそんな感じだったので、懐かしいですし、微笑ましいです。

 すっかりと木々は色づいています。

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 水たまりやぬかるみが多いので、靴はどろどろになります。

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 平和な公園ですが、周りの雰囲気を考えると、晴れたひとけの多い日に遊びに来る方がよさそうです。ヨーロッパはどこでもそうですが、日没後は基本的には歩き回らないほうがいいですし、ディナーに行ってもタクシーで帰った方が良いです。

 午後からは天気が崩れるので、サモサを買って帰宅。

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 案の定、昼から天気が荒れたので部屋でテレビを観てすごしました。

いま(コロナ禍のなかで)、留学してよかったか?

 入国して1ヶ月が経ちました。あっという間で「え、もう?」というのが正直な感想です。寮の移動やロックダウン、クラス変更などのさまざまな出来事があって、落ち着かない日々を送っていたので、時間が経つのがとても早かったです。

 コロナ禍で留学して、「トラブルの連続」と言えなくもないですが、私は「来てよかった」と思っています。もし、日本にいたらヨーロッパでの感染拡大やロックダウンを聞いて、「また国境が閉じてしまうのではないか」「本当に私は留学できるのだろうか」と悶々としていただろうと思うからです。

 これはあくまでも私の感覚ですが、コロナ禍については、日本にいたときのほうが精神的につらかったです。日本では宿泊や外食も規制されるのではなく、「自粛」という自己判断が求められる曖昧な指示が出されました。私は周囲の視線を気にしながら「これくらいならやっていいのだろうか」とびくびくとしていましたし、公的に認められた活動でも友人や知人に批判されないか恐れて誰にも言わないようにしていることも多かったです*1

 こちらでは、規制されてない行動はみんな当たり前のように自由にします。Go toキャンペーンなんてしなくてもロックダウンが解除されれば、すぐにレストランに行ったり、旅行に出かけたりするでしょう。規制についても、毎日、BBCでは政治家や制作担当者がレポーターに正当性を厳しく追及されています。日本から来た身では「質疑応答に答える政治家」を見るだけでほっとします。

 もちろん、私は短期滞在で12月に帰国予定ですからそんなのんきなことを言ってられるのだろうと思うところはあります。逆に言えば、健康不安が強くなく、短期滞在を考えている方は、ロックダウンの懸念がある中でも、十分に留学は検討の余地があると思います。(ただし、知ってはいたもののヨーロッパの秋冬は雨が多くてどんよりしていて寒いので、気候の良い春夏のほうが快適なことは言うまでもありません)

 実際の生活ですが、ブログをご覧の通り、スーパーマーケット等のお店は空いていますし、レストランもテイクアウトは可能です。物資不足ということもありません。また、厳格なロックダウンの雰囲気はなく、マスクをしていない人も多いですし、街中も人が溢れています。そのぶん、感染のリスクは高いですが、生活に苦労するということはそんなにないと思います。

 他方、ロックダウンでつらいのは、娯楽が制限されることです。ホテルは閉まってしまいましたし、レストランの店内での食事はできません。博物館等の屋内のレクリエーション施設も閉鎖です。ベルファストの街は近場に自然がたくさんあるので、散歩やランニングなどはできます。また、スポーツジムでも個人のトレーニングは許されているので、そこでダンスの練習をしている人もいます。

 私自身は、今の部屋にテレビがあるので、朝と夜はたいていBBCかチャンネル4を観ています。最初はほとんどリスニングができなくて心理的につらかったですが、すぐに慣れて、「かっちりした喋り方をする報道番組」や「意味がとれなくても構わない気楽なバラエティ」は楽しめるようになりました。土曜の楽しみはビールを飲みながら、Strictly Come Dancingを観ることです。

BBC One - Strictly Come Dancing

 番組史上初めての女性カップルが登場しており、私はボクサーのニコラ・アダムスのファンになって、スマホから応援投票をしています。

 M&Sでサラミとベルギービールを買ってきました。ささやかな楽しみですが、良い気分になるもんです。

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 あと2週間でロックダウンは解除されることになっていますが、実際のところはわかりません。それなりにやっていけるものだなあ、と今は思っています。

*1:今も私は特定の友人・知人にしか今回の渡航の話をしていません。

ラガン川沿いを歩く

 先週はベルファストのシーサイドを歩いたのですが、そこからずっとラガン川沿いにウォーキングコースがあるのに気づきました。地元の人たちが、子どもに自転車の練習をさせたり、ランニングをしたりしています。

 シーカヤックを練習しているグループがいて、すいすいと進んでいくのが壮観でした。

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 ベルファストは、市街地から歩いてすぐの場所にこんな素敵な風景が広がっていることが最高だなあと思います。

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 日が落ちかけてきている散歩道も美しかったです。

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 この川沿いにもアパートメントが並んでいて、サンルームがあって、犬がお昼寝をしている部屋もあって、とてもうらやましくなりました。リバーサイドの高級マンションはちょっと憧れます。

学生それぞれの事情

 金曜日の午後は、クラスメイトで仲の良いMと、そのお姉さんとお話しする機会がありました。お姉さんはいま、クィーンズ大学の看護コースの修士課程で勉強しているそうです。ふたりとも、私がいるのでずっと英語でやりとりしてくれて、お互いの話をしたり、冗談を言ってゲラゲラ笑ったり、楽しい時間を過ごしました。

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 Mはサウジアラビアの国費留学生ですが、自分では勉強するコースを選べないそうです。そこには葛藤があると教えてくれました。彼は前にもイギリスで留学していたので、いろんなバックグラウンドを持つ留学生の話を教えてくれました。それぞれが、いろんな制約のあるなかここに来ているのだと聞くと、「まだまだ私はわかってないことが多いなあ」と思いました。

 また、Mのお姉さんには、最初の授業で私以外がみんな中国からの留学生で、英語を喋ってくれなくてひとりぼっちになってしまい、孤独だったことを話すと、「私もそうだった」と自分の体験を話してくれました*1。もう1 ヶ月も前のことで、すっかり忘れてましたがそんなこともあったのでした。(その頃はまだブログを書く余裕もありませんでした)そうは言っても、どんどん英語で話しかけて、いまでは中国からの留学生とも仲良くやっていますが、本当に初日は「どうしよう」と思ったことを覚えています。「こんな状況はなんとかできる」と自分をプッシュしてきましたが、理解ある人に弱音を吐けると楽になるものですね。本当にありがたい日でした。

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 しかし、まだ英語でのコミュニケーションは慣れたとは言えません。二人ともIELTSのスコアには苦労しているそうですし、単語数も多くはないですが、スピーキングは上手で、うまく自分の言いたいことを表現しています。この瞬間的にやりとりの内容を判断して、反射のように適当に言葉を返していく日常会話や雑談は、私が本当に苦手なところ。日本語では得意なので、英語での経験不足が大きいのでしょう。これがもう少し上手くなれば、自分は自信も持てるし、英語での生活ももっと楽しめるのだろうと思います。練習しかないですね。

*1:今思えば、彼女は援助職なのもあって話を聞くのが上手いんですね。

難易度の低いクラスへの差し戻し

 金曜日のオンライン授業は、前のクラスに戻されてしまいました。さすがにやる気がしなくて、1コマ目はほとんど授業を聞いていませんでした。オンライン授業の恐ろしいところで、学生のモチベーションが下がると、いくらサボってもばれません。高い学費を払っているので、今まで集中して授業に積極的に参加してきましたが、難易度が急に下がると「こんなの聞いてもなあ」という気分になってしまいました。

 授業の最初の30分は延々と「あなたの国ではハロウィーンを祝いますか?」という日常会話。アカデミックのコースだけど、この先生は受講している学生のスピーキングの機会を増やすために毎回、最初はこういうフリートークをします。アメリカ出身の先生は「アメリカではみんながハロウィーンで盛り上がるんですよ!」と紹介しています。しかし、中国から来ている学生も、サウジアラビアからの学生も、私も「あまり興味はないです」という反応*1。盛り下がったトークになってしまいました。

 大学の学生ユニオンがオンラインのハロウィーンイベントをやっているらしく、その紹介を先生がしてくれたのですが、私が気になったのは別の企画。

Decolonising the Curriculum

https://qubsu.org/Events/DecolonisingtheCurriculum.html

  カリキュラムの脱植民地主義について議論するそうです。こっちのほうが興味ありました。語学学校の学生にお知らせは来なかったので、知らないうちに終っていて、本当に残念。 

 その後、この先生の授業ではブレイクルームでペアワークをやりました。これがまた、苦痛で……。オンラインでのグループワーク、ペアワークは本当に難しいと思います。相手の顔が見えない中で、どちらもさして上手くない英語で意思疎通はないまま、適当に話をして時間だけが過ぎていきました。対面だと先生の介入があるので、横から表現を訂正してもらえたり、うまい言い方を教えてもらったりできますが、オンラインは誰からも助け舟も来ないですし、質問もできないので、コミュニケーションの取りづらい相手とペアになった場合、とても孤独感があります。

 もし、オンラインでペアやグループのワークをやるならば、それぞれの参加者が自由に討論することに慣れているメンバーでないと難しいと思いました。あるいは、各グループにアシスタントをつけて、議論をリードするか。でもそんな人員を割くことは、このコロナ禍で急なオンライン対応をしている状況では、ほぼありえないと思います。前にも書きましたが「対面でできていたこと」を再現しようとすればするほど、オンライン授業は膠着すると感じました。

 次のコマは、早口の先生の授業で、こちらもハロウィーンの話から。でも、この先生は一方的なので、「これ見て、去年の私の仮装」と写真を見せてきたり、途中でスマホが鳴るのでチェックして「わあ、私の友だちが写真を送ってきた。今年はみんな会えないから自撮りを送り合うんだよね。ほら、見て」と画面に写したりと、いろいろおしゃべりしてくれます。そういうのは不思議と楽しく聴けるんですよね。オンライン授業はマイペースで自分中心の先生の方が向いているなあとしみじみ思いました。

 なんにせよ、来週からはやっと新しいクラスへ移行!今度こそ落ち着いて勉強できることを願っています。

*1:サウジアラビアから来ているMは、「宗教的な問題があるのでサウジアラビアではハロウィーンは誰も祝わない」と説明していました。あとでMとMのお姉さんと話した時に、彼は「中国でも日本でも祝わないんだ!クラスメイトがみんなそうだったからよかったよ。おれはハロウィーンは全く興味がない。先生だけが盛り上がっていたが、途中から空気が変わってよかった」と溜飲を下げたようでした。ちなみに、私は「商業主義によって日本ではハロウィーンはここ数年祝われるようになったが、かぼちゃ料理を食べる日になっていると思う。たぶん冬至と混同されている」と言いましたが、先生は困惑して「日本の伝統はわからないけど、かぼちゃは体にいいし、美味しいし、私はかぼちゃ料理が大好き」とコメントしてました。

クラス移動の混乱

 新しいクラスは順調に進んでいるのですが、どうもクラス移動に混乱があるらしく、わけがわからないことになっています。明日はなぜか、前の簡単なクラスへ移動するように指示されました。そして、月曜日からは今のクラスに戻ります。(なんのために?!)

 そして、さっき、アカデミックマネージャーの先生から「あなたは火曜日から今のクラスに移ります」とチャットで連絡が来たので、「月曜日からにして欲しいです。前のクラスはやりがいがありません」と答えると、「わかりました、あなたを月曜日から移動させましょう」というお返事。え、なんで火曜日からにしようとしたの?!?!謎すぎる問答でした。

 同じく新しいクラスに移動するMは、アカデミックマネージャーに新しいクラスの課題をもらおうとすると、「それは担当のGからもらってください」と言われ、Gには「アカデミックマネージャーからもらえるはずです」と言われたそうです。「誰がここの責任者なんだ?!どうなってるんだ、これ。我慢強くなるしかないぞ」と私にボイスメッセージを送ってきてました。それを聞いて、「げにげに」とひとりでつぶやいてしまいました。

 今の学校の大混乱ぶりを見てると、アカデミックマネージャーには同情する気持ちもありますが。だって、ただでさえ新しいオンラインシステムの導入に、感染予防対策で変更が相次ぐ中、ロックダウンはかかるは、メインの講師が来れなくなるはで、しっちゃかめっちゃかですもんね。しかし、振り回される側としてはたまったもんではない、というのも正直なところ。

 ぼやきつつ、私は4 週間目に新しいクラスに移ったので、これまでの少しずつ進めておかなければならない課題を、明日の朝までに仕上げなくてはならず、一気に書いたりしていました。論文2本と動画2本のサマリーで、さすがに疲れました。

 これは余談ですが、こういう混乱状態も、日本の所属先からメールで送られてくる「無意味で誰も読まない事務書類」や、「無駄なローカルルールに基づく意味不明な指示」に比べれば、全然マシなんですよね。帰国後のこと考えるとげんなりしちゃう。日本の仕事の話は愚痴っぽくなるからやめて、もう寝よう。おやすみなさい。

オンライン授業を受けるコツ&ライティングの試験対策

 今日もGのオンライン授業ですが、快適に進んでいっております。そして、「私は上手にオンライン授業を受けてるほうだなあ」とも思いました。授業を受けるコツは何か。それは「質問しまくること」です。できれば、マイクをオンにして他の学生にも聞こえるように、先生に話しかけるのが望ましいです。

 オンライン授業は、機材のトラブルがつきものです。「画面が共有されていない」「ファイルがダウンロードできない」「音声が途切れて良く聞こえない」「先生の話が早くて、課題がなにかわからなかった」等々、いろんなことが起きます。それが教員にはほぼ感知できません。つまり黙っていると、先生はどんどん授業を進めていくのです。

 今の先生は、「途中で授業を妨げていいから、マイクをオンにして質問してください」と繰り返し言ってくれるので、私は遠慮なく、何度も質問していました。クラス変更のせいか、機材トラブルが良く起きるのです。そうすると、他の学生からも質問が出るようになります。ここで発覚したのは、「みんな、これまでトラブルが起きても黙っていた」ことです。「私もです」と言い出す学生が続出。

 そして、私は授業の内容についてもどんどん質問するし、「自発的に発表してくれる人はいますか」と聞かれると、「やりたいです」とすぐに手を挙げるのですが、みんな、それにつられたのか(もしくは、自分も喋りたくなったのか)発言が増えてきました。今日の先生のメールには「今日は皆さんから質問や自発的な発表が多くてとても良かったです。明日もがんばりましょう」と書いてありました*1。よかった、よかった。

 私はどこであろうと*2、すぐ手を挙げるほうなんですが、自分だけ発言してると「授業の時間を独占して悪いなあ」という気持ちも出てきます。前のクラスでは、多分本当にみんな答えがわからず、私だけが話して、あとは沈黙ということがよくありましたが、今のクラスは「言い出しっぺ」を待ってたらしく、今日は盛りがってきました。呼び水効果になったようです。そうなると、先生の授業も勢いがノッてきます。なので、オンライン授業で遠慮なく質問するのは良いことだなあ、と思いました。

 ただ、それでも、課題の内容がわからないまま黙っている学生もいます。今日は30分くらい、課題をやる時間があって、先生はわからなくなった学生や質問する学生を個人チャットでフォローしてまわっていました。そして、課題の発表の時間になったのですが、一人の学生は「わからないので、何もしませんでした」と言いました。「マジで?」と関係ないのにひとりで冷や汗が出る私。その学生には、先生が「わからないときは、必ず聞いてください。黙って座っていたら、勉強の成果はゼロです。時間の無駄です」と何度も繰り返し伝えていました。対面だと、ぼんやりしている学生は教員の側から拾い上げにいくことができますが、オンラインだとそれがとても難しいです。本人の問題ではありますがこれは、授業をやる側にとっては気が気じゃないなあと思いました。

 それはそうと、授業の内容はずいぶんと役立つことが多かったです。今日はライティングの試験戦略について、先生に質問してみました。ライティングの試験というのは、IELTSなどの語学能力判定試験に出るもので、yes/noを問われるものが多いです。たとえば「オンラインショッピングの利点と不利点を議論しなさい」や「スポーツは精神の鍛錬になるという説にあなたは同意しますか、同意しませんか」というような問題が出ます。これは、回答にテンプレートがあります。典型的なものはこんな感じです。

イントロダクション:今日ではオンラインショッピングが盛んになっている。オンラインショッピングには利点と不利点があるので、これから私は述べていく

本文1(予想される主張):オンラインショッピングは便利であり、人々の生活を豊かにしている

本文2(それに対する反論):しかしながら、オンラインショッピングには商品の輸送の際に交通機関からCO2が排出され、環境負荷が高い。これは気候変動の原因になる

結論:確かにオンラインショッピングは便利ではあるが、環境問題を考えると不利点の方が大きい。今後はオンラインショッピングへの依存を見直すべきだ。

 私が質問したのは、「本文はともかく、イントロダクションと結論が退屈な文章になってしまうのはどうすればいいですか?」です。これは私の悩みの種で、自分で「つまんない文章だな」と思いつつ書くと、気分が乗らないのです。先生は笑って「なるほど、確かに退屈になりやすい。それは、友だちに話すつもりで、少しだけ自分のパーソナルな情報を入れてみるといいですよ」と答えてくれました。例えばこんな感じです。

イントロダクション:オンラインショッピングはすっかり私たちの生活の一部になってしまった。 私の部屋にあるものも、ほとんどはオンラインショッピングで買ったものだ。私たちはオンラインショッピングのどこに魅力を感じ、どこに問題を見出しているのだろうか。

 確かに、書いていてノッてくるのはこちらです。ライティングの試験で緊張しながら、時間の制約との闘いの中で、こんなイントロダクションが思いつけるのかはわかりませんが、先生曰く、「試験は、練習、練習、そして練習ですよ」とのことでした。そう言われると「そうですよね」と思うばかり。私は試験が大変苦手なので、練習しなければなりません。

 他方、私が得意なのは試験よりリサーチエッセイのライティングです。今日はパラフレーズの練習をするために、自分が資料として使う論文の一部を抜き出して、元の文章の構造をばらし、言葉を置き換えて同じ意味になるようにリライトします。日本語だと引用や要約の後に、「言い換えると(in other words)」という言葉でつないで、自分なりの文章に書き換えることがありますが、これはパラフレーズではないとのこと。パラフレーズとは、全く同じ内容を「元の言葉」と「置き換えた言葉」が対応するように書き換える技法だそうです。

 私は自分が論文から抜き出した文章が、哲学的で抽象的な部分だったので苦労しましたが、なんとかやりおおせて発表しました。すると、先生に「これは素晴らしい。前の文章の意味は維持したまま、ずっとわかりやすく書き換えができています」と褒められました。これは嬉しいコメント。こういう文章表現の工夫については、私は熱意を持って取り組めるので、楽しかったです。

 授業のあと、同じクラスに移動したMからwechatで連絡。「来週から、元のクラスに戻るよね?」と聞かれたので「今のクラスの方が面白いから残るよ」と答えると、「そうなの?!戻ると思っていた」と驚いた様子。

「私は前の授業は簡単すぎると思ったんだよね。そっちはどう?」

「簡単すぎると、前の先生から学べることは何もない。Gのほうがいい先生だ。自分も今のクラスに残るよ」

 とのことでした。Mは前の先生に不満を持ってたから納得ではあります。ずっとオンラインなのは残念ですが、個人レベルでは交流は続けられます。Mとは週末に遊ぶ約束をしました。「せっかくベルファストにきたのに」という思いもありますが、ベストよりはベターを選ぶしかありません。なんといっても、全てはコロナ禍のせいなので、多くは望むまい、と思います。

*1:この先生は、毎日、次の授業の予定を知らせるメールに、一緒にその日の授業のコメントを添えてくれます。ちょっとしたことだけど、学生側は嬉しいもんですね

*2:マジで、どこであろうとも。そこが偉い人が集まる場所だろうと、1000人規模のシンポジウムであろうとも、私を批判しようとてぐすね引いてる奴がいようとも。