北アイルランド留学日記

2020年10月3日、コロナ禍のなかで渡航して、語学留学をした記録です。

いま(コロナ禍のなかで)、留学してよかったか?

 入国して1ヶ月が経ちました。あっという間で「え、もう?」というのが正直な感想です。寮の移動やロックダウン、クラス変更などのさまざまな出来事があって、落ち着かない日々を送っていたので、時間が経つのがとても早かったです。

 コロナ禍で留学して、「トラブルの連続」と言えなくもないですが、私は「来てよかった」と思っています。もし、日本にいたらヨーロッパでの感染拡大やロックダウンを聞いて、「また国境が閉じてしまうのではないか」「本当に私は留学できるのだろうか」と悶々としていただろうと思うからです。

 これはあくまでも私の感覚ですが、コロナ禍については、日本にいたときのほうが精神的につらかったです。日本では宿泊や外食も規制されるのではなく、「自粛」という自己判断が求められる曖昧な指示が出されました。私は周囲の視線を気にしながら「これくらいならやっていいのだろうか」とびくびくとしていましたし、公的に認められた活動でも友人や知人に批判されないか恐れて誰にも言わないようにしていることも多かったです*1

 こちらでは、規制されてない行動はみんな当たり前のように自由にします。Go toキャンペーンなんてしなくてもロックダウンが解除されれば、すぐにレストランに行ったり、旅行に出かけたりするでしょう。規制についても、毎日、BBCでは政治家や制作担当者がレポーターに正当性を厳しく追及されています。日本から来た身では「質疑応答に答える政治家」を見るだけでほっとします。

 もちろん、私は短期滞在で12月に帰国予定ですからそんなのんきなことを言ってられるのだろうと思うところはあります。逆に言えば、健康不安が強くなく、短期滞在を考えている方は、ロックダウンの懸念がある中でも、十分に留学は検討の余地があると思います。(ただし、知ってはいたもののヨーロッパの秋冬は雨が多くてどんよりしていて寒いので、気候の良い春夏のほうが快適なことは言うまでもありません)

 実際の生活ですが、ブログをご覧の通り、スーパーマーケット等のお店は空いていますし、レストランもテイクアウトは可能です。物資不足ということもありません。また、厳格なロックダウンの雰囲気はなく、マスクをしていない人も多いですし、街中も人が溢れています。そのぶん、感染のリスクは高いですが、生活に苦労するということはそんなにないと思います。

 他方、ロックダウンでつらいのは、娯楽が制限されることです。ホテルは閉まってしまいましたし、レストランの店内での食事はできません。博物館等の屋内のレクリエーション施設も閉鎖です。ベルファストの街は近場に自然がたくさんあるので、散歩やランニングなどはできます。また、スポーツジムでも個人のトレーニングは許されているので、そこでダンスの練習をしている人もいます。

 私自身は、今の部屋にテレビがあるので、朝と夜はたいていBBCかチャンネル4を観ています。最初はほとんどリスニングができなくて心理的につらかったですが、すぐに慣れて、「かっちりした喋り方をする報道番組」や「意味がとれなくても構わない気楽なバラエティ」は楽しめるようになりました。土曜の楽しみはビールを飲みながら、Strictly Come Dancingを観ることです。

BBC One - Strictly Come Dancing

 番組史上初めての女性カップルが登場しており、私はボクサーのニコラ・アダムスのファンになって、スマホから応援投票をしています。

 M&Sでサラミとベルギービールを買ってきました。ささやかな楽しみですが、良い気分になるもんです。

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 あと2週間でロックダウンは解除されることになっていますが、実際のところはわかりません。それなりにやっていけるものだなあ、と今は思っています。

*1:今も私は特定の友人・知人にしか今回の渡航の話をしていません。